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ICC国際刑事裁判所① - ICJ国際司法裁判所

私「日本が、竹島問題をICJ国際司法裁判所に提訴する準備をしているのを知ってるだろ?」




ハナ「領土問題ね」


私「そうだ。しかし、なぜICJ国際司法裁判所なのか?なぜICC国際刑事裁判所で
はないのか分かるかい?」





イチロー「ICJの方が偉い」




アンポリ「ケケケケ」




ケンジ「お前、アンポリに笑われてるぞ」 イチロー「いや、ストレスがあるとこんな声をだすんだ」




ケンジ「ストレスねえ、安心して寝てるじゃないか」




ハナ「国と国の問題だからICJなのよ」


私「その通りだ!(一人でもまともなのがいるとホッとする)」


ハナ「一応、予習したのよね。国と国の間の問題を扱うのがICJで、国境を越えて
個人の犯罪を扱うのがICC」

私「そうだ。だからICJでは領土問題や国際法の解釈などに勧告的意見をだす」




イチロー「韓国的な意見か?」




ケンジ「勧告的だろ!」




私「要は助言だな。だが単なる助言ではなく、専門家が国際法廷のシステムを駆
使して出してくる勧告だから、権威がある」





ハナ「国際法廷のシステムってどういうことですか?」 私「まず、世界の国際法の第一人者が集まっている」




ハナ「そうよねえ、世界の法廷だものねえ」 私「手続きも厳しくて、国家がICJにお願いするってところから始まる」




ハナ「個人や会社ではできない」 私「そうだ。国から付託するときには両当事国の同意が必要だ。どちらも平等だから、両方が合意しないと裁判は開始できない」




ハナ「一方の味方をするわけにいかない」 私「国連総会や国連機関などもICJの法的意見を要請できる」




ハナ「その場合は当事国の同意はいらない」




私「1994年に国連総会がICJの勧告的意見を求める決議を行って、“核兵器の威嚇又は使用は、いかなる状況においても国際法上許容されるか”という質問をしたんだ」




ハナ「どういうこと?」 私「核兵器の合法性を問題にしたんだよ」




ハナ「核兵器の合法性?核兵器が合法なわけないでしょ?」




イチロー「そうだ!絶対許されない!」




ケンジ「あり得ないよな」 私「お前ら、まだ居たのか?」




イチロー、ケンジ「先生、えこひいきは良くないよ」 ハナ「あんた達が予習しないからじゃない。威勢はいいが勉強はしない。困ったもんよねえ、アンポリ」


アンポリ「ゴロゴロ」





私「核兵器が違法かどうかの問題は、果たして人道法違反とならない範囲で使用
できる核兵器の種類や状況があるのかっていう問題が一つある1」





イチロー「人道法って?」 ハナ「やだーっ、アンリ・デュナンの話 、覚えてないの?」




イチロー「人工透析くらい知ってるよ」

ケンジ「それは腎臓病だろ!人道法!」

ハナ「あんた達にはあきれた!復習もしてない」




イチロー「そう人道法だ。で、人道法って簡単にいうと何だっけ?」




ハナ「要は、戦争中であっても民間人を殺傷してはいけないとか、軍事的な標的
以外を狙ってはいけないとか、不必要な苦しみを与えてはいけないとかいう国際
法よ。ジュネーブ諸条約と追加議定書!」



私「敵味方に分かれて戦争することがあっても、人間としてやってはいけない事
があるだろう、っていうことだな。それを改めて条約の形でまとめてきたのが国
際人道法だ」


ケンジ「ということは、戦争はやっても良い…」

私「うん、そこだ!(たまに鋭い事をいうなあ)もう一つは核兵器使用を許すよ
うな自衛権行使がありうるのかという問いに行き着くんだ」


ハナ「どういうことですか?」




私「うん。ここはとっても大切なところだから、次回にするよ。予習しておいて欲しい。次回は“戦争の違法化”を考えるよ」


イチロー「戦争の違法化?」

私「そうだ。国連憲章の大きな成果だ。(いやー佳境にはいってきたなあ…)」

つづく









参照1 篠田 英朗 広島大学平和科学研究センター、核兵器使用と国際人道法 ―1996 年核兵器使用と使用の威嚇に関

する 国際司法裁判所勧告的意見を中心にして―http://home.hiroshima-u.ac.jp/heiwa/Pub/27/Sh.pdf, accessed
Aug.16,2012